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「経営セーフティ共済」は節税になるのか

目次[非表示]

    1. 0.1.■経営セーフティ共済とは?
    2. 0.2.■なぜ経営セーフティ共済は節税になると言われているのか?
    3. 0.3.■経営セーフティ共済を用いて節税になる条件
    4. 0.4.■まとめ

開業医の皆様は、売り上げは順調なのに多額の税金を支払い、お手元に残るお金が思っていたよりも少ないと感じたことは無いでしょうか。
特に開業間もない先生方にとっては、開業後に必ずと言っていいほど直面する大きな問題となってきます。

様々な節税方法がある中で、「経営セーフティ共済」という制度を用いて節税が行えると聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

結論から申し上げますと、こちらの制度を用いた方法は、厳密にいうと“節税”というよりは“課税の繰り延べ”を行なっているといった方が正しい表現になります。

タイミングや場合によっては節税できず逆に損をしてしまうこともありますので、今回は経営セーフティ共済とはどのようなものなのか、またどのように活用すれば効果的に節税が行えるかについてお話できればと思います。

■経営セーフティ共済とは?

経営セーフティ共済(正式名称:中小企業倒産防止共済制度)とは、取引先が倒産した場合に、掛金総額の10倍までの金額を借入れできる制度のことをいいます。

独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営していて、中小企業の連鎖倒産を防止することを目的としています。継続して1年以上事業を行っている中小企業者が加入することができ、医療法人の方は加入できません。

掛金は月々5千円〜20万円の範囲内で、最大800万円まで積み立てることができ、毎月5,000円単位で変更することができます。
そして取引先が倒産した際に、掛金総額の10倍(最大8000万円)までの金額を無担保・無保証・無利子で借り入れすることができます。

また、取引先が倒産していなくとも、共済契約者が臨時で事業資金が必要になった場合に「一時貸付金」で借入れを行うことも可能で、解約せずに積立額の一定の範囲内で低利で融資を受けることもできます。金利は平成23年4月1日以降、年0.9%程度となっています。

経営セーフティ共済にはこのような補償やメリットもありますが、借入れ後に共済金の借入額の10分の1に相当する額が、払い込んだ掛金から控除されたり、納付月数が12ヶ月未満の場合は解約手当金を受け取ることができず、40ヶ月未満の場合では、受け取れる金額が掛金総額を下回ってしまったりと、気をつけなければならない点も幾つかあります。

■なぜ経営セーフティ共済は節税になると言われているのか?

冒頭で申し上げましたように経営セーフティ共済は、節税に有効な制度だと言われています。
それはなぜかといいますと、支払った掛金全額を経費算入することができるからです。

経営セーフティ共済に加入し、経費を増やすことによってその年の課税所得を圧縮することができるので、結果として税負担を減らすことができます。
しかし積立金(解約手当金)を受け取る際は税法上、事業所得の収入金額となるので、その年は納める税金が多くなってしまいます。
つまり節税した分、後で課税される“課税の繰り延べ”を行っているということをしっかりと意識しておかなければなりません。

従って解約した時点で、トータルで節税できたといえるように、掛金の額が適正かどうか毎月見直したり、解約手当金を受け取るタイミングなどをしっかりと考えていく必要があります。

■経営セーフティ共済を用いて節税になる条件

経営セーフティ共済を用いて節税したい場合は、解約するタイミングが重要になってきます。

基本的に、利益が多い年に積立をして損金を増やし、利益が少ない年に解約手当金を受け取ることで、多少の節税を行える可能性があります。
基本的には、経営が安定している医院では解約時期は退職時で、退職金として受け取る場合がほとんどです。

しかし経営が安定せず積立累計額以上の赤字や損金がある場合には、その年に解約することによって、赤字と解約手当金が相殺され、結果として税金を支払うことなく解約金を受け取ることができます。
経営が安定しない時以外にも、大規模な設備投資をする時や、人材確保や宣伝を行いたい時なども、解約するタイミングとしては良いでしょう。

また、経営セーフティ共済には前納制度というものがあり、この制度を用いると掛金をまとめて前払いすることができ、掛金1年分の前納によって高い節税効果を生み出すことができます。
例えば、今回初めて前納制度を利用する場合、ある事業年度の初月から月20万円の掛金で、決算前月までの220万円(11ヶ月分)と、翌年1年分の240万円を一括で支払うことができます。
掛金1年分の前納によって、最大11ヶ月分+12ヶ月分の計23ヶ月分(最大460万円)をその年の経費として算入することができるので、その年に限りますが、より高い節税効果を得ることができます。

また、これから医療法人化をご検討されている方に関しては、法人化する際に経営セーフティ共済を解約しなくてはなりません。
その際に解約手当金を受け取ることになり、課税所得が多くなってしまいますので、あえてその年は役員報酬を下げるなどして課税所得を下げ、法人にお金を残しておくようにするなど、出口戦略をしっかりと立てておきましょう。

■まとめ

経営セーフティ共済は、積立をしているのにも関わらず、それら全額を経費算入することで節税でき、さらに共済金貸付によって医院の防衛も行えるということが、多くの開業医の方が経営セーフティ共済を導入されている所以です。

しかし、この制度を用いた節税方法はこれまで申し上げてきましたように、結局のところ“課税の繰り延べ”を行っているので、そこをしっかりと理解しておく必要があります。
税金対策のために加入したにも関わらず、かえって損をしてしまうことがないように、経営状態やキャッシュフローなどを分析したうえで、掛金の額が適切かどうか毎月見直しを行ったり、解約手当金を受け取るタイミングをいつにするかなど、出口戦略をしっかり考えたうえで経営セーフティ共済を活用していきましょう。

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※本記事の内容は、作成時点の制度・規制・規約・市況などの情報を基にして作成しております。改正等により記載内容の実施・実行・対応などが行え場合がございますので予めご了承ください。最新情報に基づいた内容などについては、「ご相談・お問い合わせ」ページかご確認いただけますと幸いです。


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