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医師の「住宅ローン」は借りすぎているかもしれない。高収入だからこそ陥るマイホーム購入の罠

「医師なら大きく借りられる」——その言葉は正しいが、「借りられる額」と「借りるべき額」はまったく別物です。高収入ゆえに銀行から歓迎され、想定以上の融資を受けてしまった医師が、10年後・20年後に投資余力を失い、老後資産の形成に深刻な遅れをとるケースが後を絶ちません。本稿では、医師が住宅購入で陥りやすい罠と、ゴールから逆算したマイホーム購入の正しい考え方を解説いたします。


目次[非表示]

  1. 1.第1章:「年収が高いから大きく借りられる」は危険な思考
  2. 2.第2章:勤務医の住宅ローンが特に危険な理由
    1. 2.1.リスク1:転勤・転職による「住む場所の変化」
    2. 2.2.リスク2:収入の「見えない変動性」
    3. 2.3.リスク3:購入タイミングと人生設計のズレ
  3. 3.第3章:自宅購入と資産形成は別物である——住宅は「資産」か「負債」か
    1. 3.1.「自宅購入≠資産形成」と割り切ることで見えてくるもの
  4. 4.第4章:「買う前に出口を決める」——何歳までにローンを完済するかが先
    1. 4.1.「出口」から逆算する3つの問い
  5. 5.第5章:住宅ローンを抱えながら資産形成する際の優先順位
    1. 5.1.繰上返済 vs 投資継続:どちらが有利か
  6. 6.第6章:実例——3,500万円のマンションを購入した35歳勤務医が10年後に後悔したこと
    1. 6.1.Aさん(35歳・勤務医・内科・年収1,300万円)のケース
    2. 6.2.Aさんが感じた「後悔」とその原因
  7. 7.まとめ
    1. 7.1.マイホーム購入で後悔しないための5原則
    2. 7.2.「良い物件に出会ったとき」こそ冷静に

第1章:「年収が高いから大きく借りられる」は危険な思考

医師が住宅ローンを組む際、銀行は非常に友好的な態度を示します。年収1,500万円の勤務医であれば、金融機関によっては年収の8〜10倍、すなわち1.2〜1.5億円規模の融資を提案してくることもあります。「医師は信用力が高い」というのは事実であり、それは誇るべきことです。しかし、ここに「借りすぎ」の罠が潜んでいます。

「借りられる額」は、あくまでも金融機関が「返済できると判断した上限額」に過ぎません。その金額を借りた場合に、毎月の返済が生活費・投資・教育費・老後準備とどのようにバランスするかは、銀行が考えてくれるわけではありません。銀行は貸すことが仕事であり、借り手の資産形成を最適化することは銀行の役割ではないのです。


【年収別:「借りられる額」と「資産形成を損なわない推奨額」の差】

年収

金融機関の融資上限(目安)

資産形成を損なわない推奨額

差額(「借りすぎ」の上限)

800万円

約6,400万円(年収×8倍)

約2,400〜3,200万円(年収×3〜4倍)

約3,200万円

1,200万円

約9,600万円(年収×8倍)

約3,600〜4,800万円(年収×3〜4倍)

約4,800万円

1,500万円

約1.2億円(年収×8倍)

約4,500〜6,000万円(年収×3〜4倍)

約6,000万円

2,000万円

約1.6億円(年収×8倍)

約6,000〜8,000万円(年収×3〜4倍)

約8,000万円

※融資上限は金融機関・審査基準・物件・金利等により異なります。推奨額は返済比率20〜25%以内を目安とした概算です。


上の表が示す通り、年収1,500万円の勤務医であれば「借りられる上限(1.2億円)」と「推奨額(4,500〜6,000万円)」の間には、最大6,000万円以上の乖離があります。この乖離分を借りてしまうことが、将来の資産形成に深刻なダメージを与えます。


[ ! ] 「銀行に断られなかったから大丈夫」は誤りです。銀行の審査基準は「返済できるか」であって、「老後も豊かに生きられるか」ではありません。ローン返済額が大きすぎると、投資・教育費・緊急時の備えがすべて圧迫されます。


第2章:勤務医の住宅ローンが特に危険な理由

一般的なサラリーマンと比較しても、勤務医の住宅ローンには固有のリスクがあります。単に「返済額が大きい」というだけでなく、医師というキャリアの特性がローンリスクを増幅させます。

リスク1:転勤・転職による「住む場所の変化」

勤務医のキャリアは、医局人事・専門研修・留学・キャリアアップのための転職など、住む場所が変わりやすい職業です。30代で購入したマンションが、40代には「通えない距離の場所」になることは決して珍しくありません。

こうなると、自宅に住み続けることができず、かつ売却してもローン残高を下回るケース(オーバーローン)が発生すると、売るに売れない状況に陥ります。やむを得ず賃貸に出したとしても、管理の手間・空室リスク・賃料でローンを完全にカバーできないケースが多く、二重の住居費負担が発生することもあります。

リスク2:収入の「見えない変動性」

医師の年収は安定しているように見えますが、実態は複数の収入源(本業給与+当直+外勤アルバイト)から成り立っているケースが少なくありません。本業の給与だけで見れば800〜900万円という医師も多く、アルバイトや当直を含めて1,500万円台に達している場合、体力的・精神的な理由でアルバイトを減らした途端に返済が苦しくなるリスクがあります。

また、専門医を目指して転職・大学院進学した場合や、働き方改革による残業代の削減が進んだ場合、年収が一時的に200〜300万円程度下がるケースもあります。「今の年収が続く前提」でローンを組むことは、非常に危険な賭けです。

リスク3:購入タイミングと人生設計のズレ

多くの医師が住宅購入を検討するのは、結婚・子育て・独立などのライフイベントが重なる30代前半〜中盤です。しかしこの時期は、専門医取得・キャリアの確立・子育て費用の増大・学費の準備など、あらゆる支出が最大化するタイミングでもあります。この時期に高額なローンを組むことは、老後資産の形成という長期的な視野を奪ってしまうリスクがあります。


[ 後悔のパターン ] 後悔のパターン:「35歳で年収1,400万円のときに8,000万円のマンションを購入。月の返済が22万円になり、子どもの教育費が増えた40代には余裕がなくなった。iDeCoしか続けられず、45歳の時点で金融資産が600万円しかない。もう少し小さい家にしておけばよかった。」


第3章:自宅購入と資産形成は別物である——住宅は「資産」か「負債」か

「家を買うことは資産を作ること」——この言葉を信じて住宅購入に踏み切る医師は多くいます。確かに、不動産は資産の一形態ですが、「自宅」と「収益不動産」はまったく異なる存在です。自宅は、使い方によって「資産」にも「負債」にもなります。


【自宅は「資産」か「負債」か:条件によって変わる二面性】

観点

「資産」として機能するとき

「負債」として機能するとき

キャッシュフロー

賃貸に出して家賃収入を生む(収益不動産として活用)

住み続ける限り、固定資産税・修繕費・管理費が流出し続ける

価値の変動

立地・需要が維持・上昇し、時価が購入時を上回る

少子化・地方衰退・建物老朽化により価値が下落する

流動性

売りたい時にスムーズに売却でき、現金化できる

売却に時間がかかる、または希望価格で売れない

投資余力への影響

購入価格が低く、ローン返済が手取りの20%以内に収まる

高額ローンが月収の30〜40%以上を占め、投資が一切できない

精神的価値

家族の安定した生活基盤・教育環境の確保

ローンの重さが心理的プレッシャーになり、職場選択の自由を奪う

※上記は一般的な傾向であり、物件・立地・購入価格・ローン条件によって個々のケースは大きく異なります。


「持ち家は老後の安心」という考え方は一定の妥当性がありますが、それはローンを完済し、修繕費もカバーできる状態になった場合の話です。ローン返済中は、毎月キャッシュが流出し続ける構造(負債)であることを直視する必要があります。


[ 視点 ] 「持ち家 vs 賃貸」の議論は永遠に結論が出ません。大切なのは「買うか借りるか」ではなく、「この物件をこの価格でこの条件で買うことが、自分の人生設計に合っているか」という問いに正直に向き合うことです。


「自宅購入≠資産形成」と割り切ることで見えてくるもの

自宅購入を「生活の安定」のための消費として割り切り、別途「収益不動産」や「インデックス投資」を資産形成の手段として分けて考えることで、より合理的な判断ができるようになります。高額な自宅を「投資」と称して購入することで、本来の資産形成への投資余力を失うことが、医師の資産形成で最もよくある失敗パターンの一つです。


【購入 vs 賃貸:35年間のトータルコスト比較(概算)】

費用項目

購入(5,000万円・35年ローン)

賃貸(月20万円・35年継続)

住居費の総支出

約7,200万円(元利合計・金利1%想定)

約8,400万円(月20万円×35年×12か月)

固定資産税・管理費・修繕積立

約600〜1,000万円(35年間)

なし(貸主負担)

購入時諸費用・引越し費用

約250〜400万円

敷礼・引越しのみ(少額)

35年後の資産価値

1,500〜4,000万円(立地・築年数次第)

なし(0円)

賃貸との差額で投資した場合の資産

月5万円×35年×年率4%≒約5,400万円

メリット

資産として残る(立地次第)・住宅ローン控除の活用・老後の安心感

身軽さ・転居の自由・修繕リスクなし・投資余力の確保

デメリット

流動性の低さ・修繕費・価値下落リスク・転勤時の賃貸運用の難しさ

老後の家賃負担継続・大家都合の退去リスク・資産として何も残らない

※上記は概算モデルです。金利上昇・物件価値の変動・税控除等により実際の数値は大きく異なります。「正解」は個人の状況と市場環境によって変わります。


どちらが優れているかは一概に言えません。ただ、「購入は絶対に得」という思い込みを手放し、自分のライフプランに照らして冷静に比較検討することが重要です。

第4章:「買う前に出口を決める」——何歳までにローンを完済するかが先

住宅購入における最大の失敗の多くは、「出口を考えずに入口を決めた」ことから始まります。「良い物件が見つかった」「今が買い時だ」「銀行に審査が通った」——この3つが揃うと、多くの人は勢いで購入を決めてしまいます。しかし、正しい順序は逆です。

「出口」から逆算する3つの問い

住宅購入を検討する前に、以下の3つの問いに答えることをお勧めします。これらに明確な答えが出せない段階での購入は、リスクが高いと言わざるを得ません。

  • 何歳までにローンを完済したいか:65歳を完済目標とすると、35歳で購入なら30年ローン、40歳なら25年ローンが上限です。「35年ローンを組んで70歳まで払い続ける」という設計は、老後の生活費・医療費と返済が重なり、非常に苦しい状況を生みます。
  • 転勤・転職になったときどうするか:賃貸に出せる立地・間取りか、売却できる市場性があるかを購入前に確認します。「転勤になったらその時考える」という答えは、最悪の場合、二重住居費という深刻な問題を引き起こします。
  • この物件は20年後に売れるか:少子化・地方人口減少・建物の老朽化が進む日本では、「買ったらいつでも売れる」は幻想です。駅からの距離・都市部か郊外か・築年数・希少性の有無——これらが20年後の売却可能性を左右します。

【購入前に必ず答えるべき:出口戦略チェックシート】

購入前に答えるべき問い

理想の答え

要注意の答え

何歳までにローンを完済したいか

65歳まで(定年前)

「なんとなく35年」

完済時の月々の返済額は手取りの何%か

20%以内

30%超

転勤・転職になった場合、この物件はどうするか

賃貸に出せる立地・間取り

「その時考える」

10〜20年後に売却が必要になった場合、売れる物件か

駅近・都市部・希少性あり

郊外・大型・築古物件

ローン返済と並行して、月いくら投資できるか

月5万円以上を維持できる

「ローン完済後から投資」

配偶者が働けなくなった場合でも返済を続けられるか

単独収入でも返済可能

共働き前提の返済設計

購入価格は年収の何倍か

3〜5倍以内

6倍以上

※「理想の答え」はあくまでも目安です。個人の状況・収入・家族構成によって判断基準は異なります。


このチェックシートで「要注意の答え」が複数当てはまる場合、購入の規模を縮小するか、購入のタイミングを再検討することを強くお勧めします。

第5章:住宅ローンを抱えながら資産形成する際の優先順位

「すでに住宅ローンを組んでしまった。今から何をすべきか」——この状況にある方にとって、最も重要なのは「ローン返済と資産形成を同時進行させる」という発想です。「ローンを完済してから投資する」では、手遅れになります。

複利の効果は時間が長いほど大きくなります。35歳でローンを組み「65歳に完済してから投資しよう」と考えると、投資期間はゼロになります。一方、ローン返済と並行して月5万円の積立投資を続けると、30年後には数千万円の資産になります。


【住宅ローン返済中の資産形成:優先順位ガイド】

順位

行動

理由

目安の金額・上限

1

生活防衛資金の確保

ローン返済中に収入が途絶えると即座に返済不能になる。最低6か月分の生活費を現預金で保有

生活費×6か月分

2

iDeCoの満額拠出

掛金が全額所得控除。節税効果が確実で、ローンの実質負担を軽減する効果もある

月2.3万円(年27.6万円)

3

新NISAのつみたて投資枠の活用

非課税で長期積立を継続。少額でも複利が働く。ローン返済と並行可能

月3〜5万円から(無理なく継続)

4

ふるさと納税の上限まで活用

実質2,000円の負担で返礼品+税控除。手取りを増やす最も手軽な節税

年収1,500万円なら年28万円前後

5

繰上返済 vs 投資の比較・判断

ローン金利が1%台以下なら投資継続が有利。2%超になると繰上返済の優先度が上がる

金利水準で毎年判断

6

新NISAの成長投資枠・法人活用

余剰資金ができた段階で投資枠を拡大。副業収入があれば法人化でさらに節税

余剰資金全額

※上記の優先順位は一般的な目安です。個々のローン金利・収入・家族構成・リスク許容度により最適な判断は異なります。


繰上返済 vs 投資継続:どちらが有利か

住宅ローンを抱えながら「繰上返済」と「投資継続」のどちらを優先すべきかは、ローン金利と期待投資利回りの差によって判断します。

  • ローン金利が0.5〜1.5%の場合:インデックス投資の期待利回り(年率3〜5%)が大きく上回るため、繰上返済より投資継続が有利なケースが多い。
  • ローン金利が2%以上の場合:投資リターンとの差が縮まるため、繰上返済の優先度が上がる。特に金利変動型ローンで金利が上昇傾向にある場合は注意が必要。
  • 精神的安心を優先する場合:数字だけで判断せず、「ローン残高が減ることで気持ちが楽になる」という精神的メリットを加味することも合理的。財務設計は数字だけの問題ではありません。

[ Point ] ローン返済と投資を「どちらかを選ぶ」という二項対立で考える必要はありません。月の余剰資金を「ローン返済用積立:投資:緊急資金」に適切な比率で振り分けることが、最も現実的かつ効果的なアプローチです。


第6章:実例——3,500万円のマンションを購入した35歳勤務医が10年後に後悔したこと

以下は、実際に起こりうるケーススタディです。特定の個人をモデルにしたものではありませんが、多くの勤務医が陥りやすいパターンをもとに構成しています。

Aさん(35歳・勤務医・内科・年収1,300万円)のケース

Aさんは35歳で結婚を機に、都市郊外の新築3LDKマンション(3,500万円)を購入しました。当時の年収は1,300万円で、35年ローン・変動金利0.7%で月返済額は約9万円。「無理なく返せる額」と判断しての決断でした。以下の表は、購入時の想定と10年後の現実を比較したものです。


【Aさんのケース:購入時の想定 vs 10年後の現実】

項目

購入時(35歳)の想定

10年後(45歳)の現実

物件概要

都市郊外・3LDK・3,500万円(新築)

査定額2,800〜3,000万円(700万円値下がり)

月返済額

月約10万円(35年ローン・金利0.7%)

金利上昇で月約11.5万円に増加

職場・生活環境

現在の病院に長く勤務する予定

転職・転勤で車で1時間超の通勤が発生

家族構成の変化

子ども1〜2人を想定

子ども2人・教育費が年200万円超に増加

投資・資産形成

「ローン完済後に投資しよう」と考えていた

10年間ほぼ投資できず。iDeCoのみ継続

ローン残高

3,300万円(元金はほとんど減っていない)

約2,600万円(10年で700万円しか減らず)

資産状況(45歳)

(想定)5,000〜6,000万円の資産を形成

金融資産:約500万円(iDeCoのみ)

※上記はフィクションのケーススタディです。実際のケースは個人の状況により大きく異なります。


Aさんが感じた「後悔」とその原因

Aさんが45歳になって感じた後悔は、主に以下の3点です。

  • 「ローンが終わってから投資しよう」と考えていたが、10年間ほぼ資産形成ができなかった。同期の医師がiDeCoとNISAを続けていた10年間に、自分には500万円しか金融資産がなかった。
  • 転職によって通勤時間が1時間超になったが、家を売ろうにも購入時より300万円以上値下がりしており、ローン残高との差額も含めると実質的に「動けない状態」になってしまった。
  • 子どもの教育費・習い事・受験費用が年200万円超になり、月の返済・生活費・教育費の三重苦で、全く余裕がなくなった。
    Aさんは「マンション自体が悪かったわけではない。ただ、購入前に老後の資産形成との両立をシミュレーションしておくべきだった」と振り返ります。特に「ローン完済後に投資しよう」という先送り発想が、最大の失敗だったとおっしゃっています。


[ 後悔のパターン ] 「ローンがあるから今は投資できない」は資産形成の最大の阻害要因です。月3〜5万円の積立投資ならローン返済と並行できます。35歳から65歳までの30年間、月5万円を年率4%で積み立てると、約3,500万円になります。この「チャンス」を先送りすることの代償は計り知れません。


まとめ

本稿を通じてお伝えしたかったことを、最後に整理させていただきます。

マイホーム購入で後悔しないための5原則

  • 原則1「借りられる額と借りるべき額は別物」:銀行の融資上限額を「購入できる上限」と誤解しないこと。返済比率(月返済÷手取り月収)を20〜25%以内に抑えることが、資産形成との両立の大前提です。
  • 原則2「出口を決めてから入口を決める」:何歳で完済するか、転勤になったらどうするか、20年後に売れるかを購入前に設計すること。この3つに明確な答えが出ない物件は、買うべきではありません。
  • 原則3「自宅は消費、投資は別で考える」:自宅購入を「資産形成」と位置づけると、本来の資産形成(投資)への余力を失います。自宅は生活の器として適正なコストで購入し、資産形成は別途計画することが重要です。
  • 原則4「ローン返済中でも投資は続ける」:「完済してから」では遅すぎます。月3〜5万円でも良いので、ローン返済と並行して積立投資を続けることが、老後資産の形成に不可欠です。
  • 原則5「ゴール(老後の生活)から逆算して設計する」:65歳以降、毎月いくらで生活したいか。そのために必要な金融資産はいくらか。そこから逆算して、今の住宅コストに使える上限を決める——この順序が正解です。

「良い物件に出会ったとき」こそ冷静に

住宅購入の現場では「今が買い時」「この物件はすぐ売れる」という売り手側の言葉が溢れています。確かに、良い物件との出会いはタイミングが重要です。しかし、「出会い」に感情を動かされて、老後設計の逆算を怠ることが最大のリスクです。

「この物件を買ったとき、65歳の自分はどんな状況にあるか」——この問いを、物件を内覧しながら自分に投げかけることが、マイホーム購入で後悔しないための、最もシンプルで最も重要な習慣です。

高収入の医師だからこそ、「借りられる力」があります。その力を「借りすぎ」に使うのか、「賢く借りて、残りを資産形成に回す」のか——その選択が、20年後・30年後の経済的自由を大きく左右します。


[ Point ] 理想のマイホームを手に入れながら、老後の資産形成も実現することは可能です。大切なのは「どちらかを諦める」ではなく「両立できる設計をゴールから作る」こと。今日から、65歳の自分をイメージして、住まいとお金の設計を始めてみてください。


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