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医師・歯科医師に特化した総合資産管理コンサルティング
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「ファイナンシャルゴール」から逆算したマネーライフプランニングとは!?

医師・歯科医師がリタイア後も生活レベルを維持するためには、どの程度の資金が必要なのか?


これから開業を目指している方 開業から間もない方 医院の拡大期にある方 開業から10年くらいが経って医院の売上が安定してきた方 そして、リタイアが間近に迫り、仕事を減らそうとしている方・・・。
それぞれ開業医としてのステージは異なりますが、私は、できる限り早い時期に「リタイア後の資産形成をスタートさせる」ことをおすすめしています。


早い時期から資産形成をはじめる理由とは…

資産形成と開業に共通する時間を味方に付けることでリスクが下げることができることが挙げられます。
例えば、30歳で開業するのと50歳で開業するのでは、診療内容にもよりますが、一般的に早く始めたほうがリスクは低いという話を聞かれたことのある方も多いのではないでしょうか。
30歳で開業された方の場合、15年~20年も経つと医院の設備も古くなり、新たな設備投資が必要になりますが、その頃には大きな事業借入の大部分の返済は終わっているでしょうし、開業医として働く期間が長ければ長いほど、その間で取れる施策は多くなります。

例えば、検討される方の多い「医療法人化」も、後継者がいる場合は別ですが、リタイアまで10年を切った時期に実施されることは、短期間で医療法人化のメリットを享受することは難しいという理由からあまりお勧めしていません。
30歳で開業された方であれば、もし最初の10年経営が軌道に乗らなかった場合、例えば移転や医院のリニューアル、ターゲットの変更など、その先の数十年を見込んで思い切った改善策を講じることも可能です。
もし50歳で開業され、60歳の時点でもまだ軌道に乗っておらず、返済も残っている状況であれば、投資回収という視点からも、なかなか若い方と同じように新たな設備投資をするなど、思い切った挑戦をすることは年々難しくなっていくだろうと想像できます。

資産形成も、この開業のパターンと同様に、時間を味方に付けた方がうまくいく可能性が高くなります。
例えば、70歳でリタイアしようと考えている30歳と50歳の方がいらっしゃるとしましょう。
70歳男性の平均余命は約15年。現役時代と同等の生活レベルを維持するためには、生涯平均年収の6割程度が必要だと言われていますので、2000万円と仮定すると、月100万円の勤労外収入が必要となり、100万円×12ヶ月×15年=1.8億円の老後資金が必要になる計算です。
この1.8億円を30歳の方が40年かけて用意しようとするのと、50歳の方が20年かけて用意するのとでは、取るべきリスクは倍以上違います。 具体的な数値を用いてご説明しましょう。

例えば、2020年現在のように、全世界的に超低金利で、銀行に預けても、外貨を持っていてもほとんど資産が増えない状態(金利0%)の世の中であれば、1.8億円貯めようと考えると、30歳の方は毎月37.5万円ずつ、50歳の方は毎月75万円ずつ積み立てていかなければなりません。
ドクターは一般的に所得が高いとはいえ、納税額も生活費や教育費等の支出も多い皆様にとって、これだけの金額を毎月貯めるのは簡単なことではないでしょう。

では、金利が5%であったらどうでしょうか?
50歳の方であれば月43万8000円、30歳の方であれば月11万8000円積み立てることで目標が達成でき、かなり現実的な数値になったのではないでしょうか。
このように、ある程度の利回りが期待できる商品を用いること、そして、できる限り長期間運用することで、複利の効果により、月々に必要となる積立額は大幅に減ります。金利5%と聞くと、バブル期にあったような夢のような数字に思えるかもしれませんが、世界の金融商品の平均金利は4~6%と言われていますので、ハイリスクな商品を用いることなく達成することは十分に可能です。
また、積立期間が20年と40年とでは、必要になる積立額に4倍近い差が生まれていることを見ても、早く始めて、できる限り長期間で運用を行うメリットは明らかです。


ちなみに、20年間11万8000円ずつ積み立てて、1.8億円にするには利回り15%が必要になりますが、一般的に残り期間が少なくなるにつれ、失敗できなくなり、リスク許容度も低くなりますので、これは到底お勧めできるものではありません。

しかし、早く準備を始めた方が良いのはわかっていても、日々の診療が忙しく、例えば確定拠出年金など、極一般的な複利効果と節税効果が見込めるものすら取り組めていない方も少なくありません。
すでに50歳を超えていらっしゃるような方でも、資産管理はすべて奥様や、お母様任せ。
そして、その奥様も、ただ銀行に定期預金を作っておく、あるいは郵便局の養老保険に加入しているといった程度で、リタイア後の資金のことはご夫婦揃って何も考えていない、そんな医師・歯科医師が実は少なくないのです。

先ほど、生涯平均年収の6割程度が目安になるとお話ししましたが、「ファイナンシャルゴール」は、目指すゴールは生活スタイル、仕事に対する価値観、やりたいこと、リタイア後の人生設計によって変わってきます。
世界一周旅行をしたいという人もいれば、田舎でのんびり暮らしたい、執筆活動に勤しみたい、大学に戻って後進の指導にあたりたいなど個々人の生きたい生き方は多種多様ですので、当然それに必要な資金も変わってきます。

これから資産形成の取り組みをはじめる方へ…

まだ何も取り組めていないという方は、まずは、ご自身の将来の夢やリタイア時期を自由に想像し、その理想を実現するために必要な資金や期間などを具体的に設定することから始めてください。

その過程を踏んで将来のイメージを決めたうえで資産形成への準備を始めていくのです。

そして、具体的なイメージが固まってきたら、その理想を実現するためには

  • 「いくら必要なのか?」
  • 「現時点でどの程度準備できているのか?」
  • 「その差はどの程度なのか?」
  • 「どのようにその差を埋めていくのか?」

を順番に可視化していくことで、皆様の理想は実現可能なものへと徐々に変化していくことでしょう。
何事も、目的地を知らなければ、迷うことなく進んでいくことは困難です。
まずは、あなたのゴールはどのなのかを明確にすることから始めてみてください。

何から始めたら良いのかわからないという方や、より詳しい資産ポートフォリオの考え方、節税や医療法人化といった個別具体的なお悩みなど、医師・歯科医師の皆様からよくいただくご質問にお答えするセミナーを開催しておりますので、より詳しく知りたいという方はお気軽にお問い合わせください。

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